フランス旅行顛末記 8

St Malo サン・マロ

           St Malo’s Beach サン・マロの浜辺

2011年5月18日、バスは Dol-de-Bretagne(ドル・ド・ブルターニュ)駅まで約30分、とても小さな駅だが1日1回パリ行きの TGV が停車する。そこからサン・マロに向かう。駅で待っていると、私たち2人の前に地元民らしきふっくらとした人の良さそうなおばちゃんが立って、興味深かそうに東洋人の会話に耳をそば立てていた。 

もちろん内容は判らないが、時々聞こえるホテルの名前や地名を聞いて、私が間違ったことを言うと、彼女が「それはマドレーヌと発音するのよ」と訂正してくれる。相棒が「地元の方ですか」と尋ねると「ええ、生まれも育ちもサン・マロよ」と答えた。観光客ではない数少ない地元民だ。「私達も今晩はサン・マロに泊まります」と返事をした。 

「サン・マロで美味しいレストランがあったら教えてくれませんか」と聞いてみた。彼女は5人の子供がいて共働きをしているから余裕がないのでレストランには、ほとんど行かないとのことだった。何処の国も生活は大変なのだと感じた。20分程でサン・マロ駅に到着。そこで彼女は「Bon Voyage」と言って去っていった。地元の人と話をするのは旅のだいご味でもある。 

駅でサン・マロ海岸にあるホテルまで歩いて行けるかどうか尋ねてみる。荷物もあるし、遠いとのことなのでタクシーに乗ることにした。タクシーで20分位のところに予約したホテルはあった。ホテル前は砂浜だった、波の音がザァーザァーと聞こえた。私がイメージしていたブルターニュの海とは違い、空はどんよりと曇ってひとっ子一人いない寂しい浜辺、とりわけ感動するものもなく、ホテルのまわりは閑散としていた。 

このホテルは海岸沿いにはあるが、宿泊費をけちったせいで安普請のホテルだった。室内は設計ミスらしく便座の前が異常に狭く座ると壁に頭と膝を打ちそうになった。ベッドの寝心地は良かったので救われた。荷物をおいて街を散策しようと、ホテル受付に「何処で食事が出来るのか」と尋ねてみた。すると彼は「旧市街に行けば何でもありますよ」と言って小さな地図をくれた。長い海岸線に沿って15分ほど歩くと昔は海賊が使用していたという要塞が見えた。 

サン・マロは、ブルターニュ地方の北東に位置し、突き出た半島にある。石畳の美しい城壁の町である。16世紀には王に認められた海賊達が横行していたといわれている。港には沢山のヨットや船が停泊し、中には観光客用の海賊船などもあり賑わっていた。眼の前に高くそびえる石の城壁に囲まれた旧市街がある。 

入ってみるとレストラン、おみやげ屋、などがギュウギュウづめに並んでいた。特にここは港町なのでシーフードレストランが多く、余り多すぎてレストランを選ぶのに苦労する。今まで、日本へのおみやげを一つも買っていなかったので、ここで調達することにする。母と数人の友人たちへのおみやげを買う。やはり無難なところでガレットの詰め合わせを買った。 

菓子店には、色とりどりのマカロンやブルターニュ名物のバターをふんだんに使ったクイニー・アマンを売っていた。デザートに二個購入。とてもリッチで美味しかった。歩きまわっていたら、夕食時間となり物色に物色をかさねてレストランを選んだ。私達は定食を注文、3種類の中から好きなものを選ぶシステムになっている。 

私は海の幸のグラタン、白身魚とサラダ、それにタルト・タタンとコーヒー。相棒はチーズの前菜、鴨のテリーヌ、少し硬いビーフステーキとフレンチフライ、それにフォンダンチョコラとカフェ・エスプレッソ。フルコースで1人17ユーロだ。レストランの雰囲気も良く、お値段もお手頃でとても美味しく大満足だった。

文:吉田千津子 写真:奥村森

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