フランス旅行顛末記 2

          Musee de Orangerie オランジェリー美術館

シャンゼリゼからオランジュリー美術館へ

2011年5月13日、パリ初日はオランジュリー美術館に行くことに決定。シャンゼリゼ通りでメトロを降り、コンコルド方面に少し散策することにする。丁度昼時になりお腹がすいてきたので、シャンゼリゼ通りと Marbeuf 通りの角にある L’Alsace という名前通りのアルザス料理レストランが目にとまる。アルザス料理といえばシュクルートが頭に浮かぶ、勿論2人はシュクルートを選んだ。

シャンゼリゼ通りに面するレストランのお値段はちょっと高めだ。ランチ・メニューは19と26ユーロがあった。少々ランチにしては高いとは思ったが、今日はパリ初日ということもあり、奮発して26ユーロの料理を食べることにした。

食事を待っている間まわりを見回すと、外にあるテーブルにも沢山の客がいる。中国人らしい10人ほどの東洋人グループのところに、ウェイターが大きな牡蠣のプレートやロブスターの皿を次々と運んできた。前回パリに来た時には、こんな光景はなかった。やはりチャイニーズ・マネーは世界を制覇しているようだ。

やっと注文した料理が運ばれてきた。私の前菜は鴨のテリーヌ、デザートはクレームブルレ、それに紅茶である。相棒はチーズの前菜とガトーショコラとカフェ・エスプレソ。勿論メインデッシュはシュクルートである。

このシュクルートの量が尋常ではなく多い。一皿で2人分はある。フランスでの料理の量はどちらかというと少な目なのに、この量には驚いた。アメリカのそれはサラダでもなんでも馬の食事かと思われるほど某大な量が出てくる。それでもモッタイナイ主義の私達は一生懸命完食に務めた。味は最高だった。

食事後、両替をしてから美術館に向かった。道すがら何やら人だかりがしている。見ると若い女の子が多い。通り右側にある建物に注目しているようだ。野次馬根性まるだしの私達も、今から何が起こるのか見物することにした。

数分して女の子達がザワザワ、キャーキャーと奇声をあげはじめた。建物の入口に目をやると、上半身裸で下は黒のパンツの長身で引き締まった身体を見てくれと言わんばかりの若い男達20人ほどが、記念写真よろしく綺麗に並んでいる。

それもみんなハンサムで雑誌から飛び出たような感じ。建物の門扉の文字を読んでみるとアバクロンビー&フィッチとある。どうりで皆イケメン揃いなはず、彼等は今をときめくモデル達だった。女の子はもう興奮してワーワー言いながら、そのモデル達と一緒に写真をとろうと争って列を作っている。私の相棒はカメラマンなので、その光景にすぐさま反応してシャッターを切った。

アバクロンビーの建物は5~6階建でその屋上にも、やはりイケメンの若者が鈴なりになって僕達も見てよとアピールしている。相棒がカメラを向けると手を振って喜びを伝えた。充分すぎるほど目の保養をさせてもらった。

シャンゼリゼ通りをどんどん歩いて行くと、グラン・パレとプティ・パレが右手に見えてくる。そのへんの道から靴が砂埃で白くなってしまう。完全に舗装されている東京とは違いパリでは歩くと靴が埃だらけになることが多い。これも雨をしみ込ませる対策になっているのかもしれない。

やっとオランジュリー美術館に到着。思ったよりも小じんまりしている。入口で荷物をすべて預けて、切符を買って絵を鑑賞する。入場人数を制限しているので、ゆっくりと鑑賞できるのがとても良かった。日本の美術館などは、余りに人が多くて絵を鑑賞するより人の頭を鑑賞する場合が多いので、どうしても大きな展覧会は行く気がしない。

モネの絵が360度パノラマで見られる部屋は圧巻だったが、でも一番印象に残ったのはスーチンだった。彼の作風はとても情熱的、キャンバスを染める赤色は如実にそれを現わしているように思われた。また、皮を剥がれた牛、毛をむしられた鶏が気味悪く、それが何時までも頭に残ったが、それもスーチンの真骨頂なのだろう。

夜はクロード宅で夕食をご馳走になる。シャンペン、白ワイン、いちじくの葉で包んで蒸した白身の魚とインゲンの付け合わせとサラダ。さっぱりしていてとても美味しかった。デザートはチーズの盛り合わせとフォアグラ入りパテ。やはりフランスはチーズ天国でどれを食べてもウーンとうなりたい程美味しい。特にシェーブル(山羊のチーズ)は気にいった。パテも美味しすぎて帰国の際5カンも同じものを買い求めた。昼からフルコースを食べ、また夕食もフルコースだったので小食の相棒はもう限界といいながらも全て食べきった。

文:吉田千津子 写真:奥村森

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