22 保護猫広場ラブトハッピーの看板猫『ニャンキュッパちゃん』天国に逝く

            『ニャンキュッパ』ちゃん

僕が『ニャンキュッパちゃん』と出会ったのは、保護猫広場ラブとハッピーがオープンした2015年11月20日であった。開店間もないのに、すでに野良ばかり20~30匹はいただろうか。

ラブとハッピーを立ち上げる前の酒井さんが、日野万願寺の宅地に10数匹のノラがいるとの通報を受け8匹を捕獲した。その中にメスの『ニャンキュッパ』がいた。お産をして間もないのか子猫も一緒にいた。

『ニャンキュッパ』の歯は殆どなく、10歳は越えているように見えた。この子の里親さんを見つけるのは難しいから、ラブとハッピーを開店したらカフェーの手伝いをしてもらおうと酒井さんは決めた。

『ニャンキュッパ』は温厚で、猫たちや人から愛される性格であることを酒井さんは見抜いていた。案の定、ラブとハッピーが開店すると熱烈なファンクラブができて一躍看板猫となった。

保護猫広場ラブトハッピーには、開設当初からの看板猫が2匹いる。『ハッチ』と『ニャンキュッパ』。『ハッチ』は麻呂のような高貴な眉毛のもち主、人見知りだがメディアからの人気は高い。

              『ハッチ』ちゃん

ラブとハッピーの看板猫『ニャンキュッパ』は人懐っこくだっこが大好き。カフェを訪れたお客さんの膝にポンと乗って歓迎する。新入りのノラがやってくると、人好き合いの流儀を教育する役割も果たした。

             『ニャンキュッパ』ちゃん

保護猫広場ラブとハッピーの代表、酒井さんとスタッフは、「誰からも好かれる存在になるように」との願いを込めて、テレビコマーシャルで有名な猫の名にあやかり『ニャンキュッパ』と命名した。

             『ニャンキュッパ』ちゃん

ラブとハッピー開設時から、ノラニャンたちのリーダーとして貢献してきた『ニャンキュッパ』だったが、腎不全やいろいろな病気に侵され高齢化も進み、病院通いを頻繁にするようになった。

            『ニャンキュッパ』ちゃん

『ニャンキュッパ』の体調を気遣い、コロナで店を閉めているにもかかわらず会いに訪れるファンもいた。そんな最中ラブとハッピー代表の酒井さんは仕事で数日間旅に出かけねばならなくなった。

旅に出かける前に酒井さんは、衰弱著しい『ニャンキュッパ』をお医者さんに連れていった。「余命3日ぐらいでしょう」と医師は言った。心配なので、『ニャンキュッパ』を大好きなボランティアさんの家にあずかってもらった。

      仲間猫に見守られ見送られる『『ニャンキュッパ』ちゃん

2021年4月4日午前6時、旅先の酒井さんにボランティアさんから電話が入った。「今朝4時、『ニャンキュッパ』は、だっこする私の腕の中で静かに天国に逝きました」と。

ワタシは姉さんのように誰からも好かれる猫にはなれないけど、姉さんの教え、人と共存できるよう努めます。『ニャンキュッパ』姉さん、ありがとう。宝塚ノラ『サカ』より。

        『ニャンキュッパ』姉さん、ありがとう。『サカ』

皆さん、コロナ禍で猫の保護が危機状態です。不幸な猫ちゃんを救うため、少しで結構ですから、ご支援宜しくお願い致します。

振込先 :ゆぅちょ銀行 当座019-0587366 ホゴネコヒロバラブトハッピー

文と写真:奧村森

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