5 体操教室

      Takarazuka city sports center 宝塚市立スポーツセンター

私と相棒は毎週一回、スポーツセンターの体操クラスに通っている。約1時間半のクラスでは毎回違ったスポーツ競技をする。先日は、カーリングならぬカローリングという競技をした。カーリングの室内版でカーリングと同じような柄の付いた色とりどりのローラーを床にすべらせ、先にある的をめがけて入れるのである。

でも、氷の上のカーリングで見るような箒でローラーの前をシャカシャカと忙しくはく必要はない。簡単そうに見えても中々難しい。このクラスは60歳以上との制限はあるが、その他は何もない。40人余りが毎週集まるが、何故か女性ばかりで唯一、黒一点が私の相棒である。そのせいで、おばさん化しているおじさんは、増々おばさん化に拍車がかかる。

何しろ関西のおばちゃん達はエネルギーが有り余っている。先生が競技のルールを説明していても、お構いなしにワイワイ、ガヤガヤと話をしている。2人の先生は勿論私達より若いので、どうしても遠慮がちに「聞いていますか!!」とやさしく言うだけなので、ぜんぜん効果がない。

私達の町・宝塚は、あの有名な手塚治虫が育った町で「手塚治虫記念館」もある。そのため宝塚をアトムの町として売り出そうとしている。それを広めるために「アトム体操」なるものを必ず毎回する。私の一番お気に入りポーズはニワトリが羽根をパタパタするような格好である。

何時も一番後で体操をしているので、前の人達を見渡せる。そのポーズが始まると、皆一斉にニワトリの様に腕を肩まで上げパタパタと忙しく動かしているのを見ると、どんなおばちゃんでも、とても可愛く見えるのである。

ちなみに、私の相棒の好きなポーズは両手を前にならえをして握った手をパッと開くところで、それはアニメのアトムが今から悪を懲らしめるぞと言うときのポーズを連想させるからだという。毎週1回の体操を馬鹿には出来ない。相棒の体は以前より柔らかくなって来たし、やはり体操をするだけでも気分が爽快になる。

文:吉田千津子 写真:奥村森

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