118 チズちゃん日本へ一時帰国

犬のドンちゃんを隣のシャーロンに預けヴァリグ航空に乗り日本に。会社はやめてはいたが、まだ元同僚が働いていたのでVIPルームに招待してもらい、とても待遇が良かった。搭乗するとすぐにシャンペンのサービスもあった。今回チズちゃんはちゃんと運賃を払って正規の乗客として搭乗している。

飛行機運賃は一番安いディスカウント・チケットで、その頃はロスと東京往復が450ドル位だった。日本国内を旅行しても、これより交通運賃がかかる。異常なほど格安で、まだ今のようにLCCなども無い時代だったがロスから出発の便はとても格安で一年に何度も日本に旅行している人もいた。

バブル時代を迎える少し前の日本に来てみると、何もかもがとても目まぐるしかった。皆せかせかしていた。何処に行っても物で溢れかえっている。デパートに行くと、ところせましと商品がディスプレーされているのに驚いた。

アメリカに住み始めた1970年代、ハリウッド大通りにあったデパート・ブロードウェイに初めて行った時、チズちゃんの第一印象は「アメリカのデパートなのに、何て商品が少ないの」とガッカリした思い出がある。

デパートの洋服売り場には洋服がゆったりとハンガーに掛けられ、閑散とした空間が広がっていた。アメリカの何処のデパートに行っても日本ほど商品が溢れかえっている所はない。本当に日本のデパートの品数の多さは類をみない。

日本は鉄道やバスなど、交通網がとても発達しているので便利だ。ロスには日本のように通勤電車はないし、バスは何時くるかも知れないので問題外。時刻表など勿論ない。だから皆、自家用車で通勤する。日本では、歳をとって運転が出来なくなっても電車やバスが頻繁にあるので安心だ。

チズちゃんの友人のシグは95歳だが、まだ運転をしている。さすがに夜出掛ける時は、誰かに乗せてもらってはいるが、日中に近くのスーパーへの買い物は今だに自分で運転をしている。日本ではこんな事をする必要はない。

日本の電車は便利だが、車内アナウンスがとてもやかましい。「次は~」は仕方ないにしても、「危険ですから電車には飛び乗らないで下さい」と何度もアナウンスする。東京のプラットホームでは各路線の出発ごとに音楽が違う。それが同時に鳴るとメロディーというよりただの騒音と化している。

日本はお菓子天国。スーパーには色とりどりの可愛いパッケージに入った菓子がところせましと並んでいる。アメリカの菓子は日本のように種類も多くなく、大きなパッケージに入っている。ケーキなどはサイズが大きく、日本のものより相当甘い。チズちゃんは本当に欲しい時は、自分で作っていた。

日本の様にショーケースに綺麗に並べられた洋菓子はアメリカにはない。ロスの日本人街には日本人経営の洋菓子店もあるが、ほとんどのアメリカ人はケーキを買う場合は、ホールケーキを買って切り分ける。日本のように一個ずつ綺麗にデコレーションされたケーキを見るとアメリカ人は驚くのだ。三毛猫タヌー

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