122 チズちゃん離婚


最終的には、チズちゃんの両親が購入の際に頭金を援助してくれた共有名義の家をチズちゃんの個人名義にした。そして、まだまだ残っている20年以上のローンを1人で返済する事になった。
不覚にもチズちゃんはテリーにほとんどのお金の管理を任せていた。離婚問題が起きた時には、自分の銀行口座以外にはどれだけの預貯金とどんな株を持っているのかを知らなかった。それに毎年、いくら税金を払っているのかも分からないという、とんでもなく無知な状態だった事を深く反省した。
テリーは全ての株と銀行預貯金を取得してチズちゃんのもとには、わずかな預金が残っていただけだった。チズちゃんは、まだ若いし健康だから仕事を見つけて働けば何とかなると思った。これからは、家のローンも毎月払う必要があるので、しっかりと自分の経済状態を知る必要があった。
アメリカでは離婚率が高く、学校でも一クラスの半分の両親は離婚をしている離婚大国である。財産も結婚をした後に二人で作った財産は夫婦の共同財産となるので、男が作ろうが女が作ろうが男女の差がなく当然夫婦で折半になる。
従って主婦であっても、夫の収入が多い場合は妻が半分貰えるのは良いが、その反対もしかり、妻の収入が多い場合は夫が半分貰えるのである。だから、アメリカでは夫の収入の良い場合の離婚はシングルマザーでも日本と違って、あまり心配がないような気がする。
40年前の日本では、まだまだ一般人の離婚は少なく離婚するのは芸能人ぐらいだった。チズちゃんの親類縁者でも誰も離婚をしている人は居なかった。変な自慢になるがチズちゃんは親戚中で離婚経験者のパイオニアとなったのだ。今では離婚は日常茶飯事となっている。三毛猫タヌー
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