20 カルフォルニアの最新コロナウイルス事情

                Mar.25 2020

3月22日の日曜日、久しぶりにカルフォルニア・ロスアンゼルスに住む友人アリースに電話をした。というのもトランプ大統領が緊急事態宣言をカルフォルニアに出したというニュースをテレビで見たからだ。

電話がつながったとたん、立て板に水を流す勢いでアリースは話し始めた。丁度この金曜日から仕事がテレワークになったのだという。

そのために新しいコンピュータを購入することになり、予約したのは良かったがコロナ・ウイルスのせいで、どこの会社もテレワークをする事になりコンピュータが売れに売れ、届くはずの日にコンピュータが届かずキャンセル、結局近所のかろうじて空いていた店で急遽コンピュータを購入することになったというドタバタ劇。

スーパーに行くとトイレットペーパーも品切れで多くの棚はスカスカ。それにパン、缶詰類、水なども手に入りにくくなっているという。

スーパーに入るのも入場制限があり一度に5人しか入れないので、スーパーの外には何時も長い行列が出来ているという。おまけに外で待っている人にも6フィートの間隔を空けて並べと言われているが、割り込みを心配して皆くっついて並んでいるので心配だとアリースは言っていた。

スーパーのレジの前には等間隔で赤いラインが引いてあり人々が接触しないようになっているという、それに比べで日本のスーパーには入場制限も未だにないしレジの前には人がくっついて並んでいるのは果たして良いのだろうか。

こんな時に一番大変なのがお年寄り、ロスアンゼルスではスーパーで長い列に並べない人たちのためにSenior Shopping time(シニアショッピング・タイム)が決められて朝7時から9時までの間に65歳以上の人々が買い物を出来るようになっているそうだ。

全ての店は閉まり、外食もテイクアウトとデリバリーのみとなりレストランでは食事はできない。それにくらべると、私たち日本人はまだ、恵まれていると感じる。

一時期、紙がなくなるとのデマでトイレットペーパー、ティッシュペーパー、キッチンペーパーなどが売り切れて棚が空っぽになったりはしたが、今は少しずつ平静を取り戻しつつあるし、今アメリカで起こっているPanic Shopping(パニック・ショッピング)で食品などを独り占めして買いあさる人は余り見かけないので今のところ安心している。

このコロナのせいで、空気汚染が消えて木々は蘇り、澄みきった青空、動物園の動物たちはリラックスし、街の喧騒は嘘のように静まり、文明の利器の自動車も影を潜めて、まるで何十年も昔に戻った感じがして落ち着くとアリースは言っていた。

そういえば、このコロナになってから、何時もゲームばかりしていた子供達が外に出て遊ぶ姿が増えたような気がする。何十年かに一度起こる災害やコロナのような疫病は神様や自然からの人間へのメッセージかも知れない。どちらにしても、早くこのコロナ・ウイルスが収束して何時もの生活に戻りたいものだ。

文:吉田千津子 写真:奧村森

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