125 ヘッドハンティング


チズちゃんの働いているN眼科は、メディカル・オフィスばかりが集まるビルにあり。いろいろな専門医がいた。チズちゃんが働くN眼科の上の4階にはもう一軒眼科があり、いつもエレベーターでそこのオフィスマネージャーと一緒に乗り合わせ、挨拶をする内顔見知りになった。
ある日、4階のオフィスマネージャーが「今、働く人を探してしてるの、うちで働く積りない」とヘッドハンティングされた。給料を今より高く払うとのこと。現職場のマネージャーが気分屋ということもあり、考える事にした。でも、同じビルなのでエレベーターでバッタリ顔をあわすのも気まずい。
眼科は榊原眼科といい、オフィスマネージャーも明るく、先生は何時もにこやかで、日系社会では一目おかれている人だ。チズちゃんのヘッドハンティング話を聞き付けた同僚の伊藤ちゃんが「えっ、チズちゃんが他のオフィスに行くのなら、私も一緒について行く」と言い出した。
そんなことを言われても、雇うのはチズちゃんではない。仕方なく榊原眼科のオフィスマネージャーに事情を話すと「いいわよ、一緒に雇ってあげる」と言う。それでチズちゃんは伊藤ちゃんと一緒に4階の榊原眼科にくら替えすることにした。眼科には二人の先生がいた。若先生と重鎮の大先生。三毛猫タヌー
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