127 パシフィックアカデミーに入学


眼科で働き始めて約2年がたった、楽しい職場だったものの、ある日、やはり今まで自分が経験した仕事をベースに旅行業界に戻りたいと考えるようになった。それには旅行業界に戻るための学校に入学しようと思いたち、ハリウッドにある旅行専門学校「パシフィックアカデミー」に入学した。
パシフィックアカデミーは6カ月で終了する旅行業専門校で、入学金も手ごろだった。その頃はユナイテッド航空とアメリカン航空のコンピュータシステムの勉強やレンタカー業、観光業への就職のための授業をしていた。
パシフィックアカデミーの教科はタイプライターの早打ち、世界各国の地理、世界中の航空会社の略語、旅行の行程の作成など、面白い教科が沢山あった。
週に一度、一クラスを二組に分けてクイズ形式で世界各国の首都の名前だとか、航空会社の略語などを競いあう時間があったり、一分間に何字タイプライターが打てるかを競ったりするクラスがあって、皆でワイワイと大騒ぎで盛り上がったりもした。
生徒は国際的でドイツ、マレーシア、イラン、イギリス、メキシコ、ベトナム、セイシェル等の国からやってきた人たち、勿論アメリカ人もいた。年齢もまちまちで下は18歳から上は60歳ぐらいまでの生徒が学んでいた。チズちゃんはこういう所がアメリカ的でとても好きだった。
チズちゃんはタイプのクラスが好きだった。大学の時にタイプのクラスがあり、指の使い方はピアノのキーの様に決まっていたから、もう覚える事はなく、あとは練習をして早く打てるようになるばかりだった。人によっては全く打てない人もいて四苦八苦していた。三毛猫タヌー
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